トピックス

パヴェ留めとは…

Pave(パヴェ)とは、元々フランス語で「石畳」の意味で、小さな宝石を石畳のように隙間なくギッシリと敷き詰めたジュエリーをこのように呼びます。宝石が隙間なく留まっているリングですと、「パヴェリング」と呼ばれ、リングの全周にとぎれなくパヴェを施したものを、英語で「永遠」という意味の単語「Eternity(エタニティ)」から「フルエタニティ」と呼び、半周ほどパヴェが施されたものを「ハーフエタニティ」と呼びます。これらは、とぎれることなく並んでいることで「永遠の愛の象徴」と言われ、非常に華やかで年齢を問わず人気があり、婚約指輪や結婚指輪、結婚記念日やスイート10の記念に贈られることもあります。石がより緻密に整然と並べられ、それぞれの石の輝きが引き立っている指輪ほど、優れたものとされます。

【フルエタニティリングの特徴】

例えば関節が張ってらっしゃる方ですと、リングを指に通した際にリングがクルクル回ってしまう場合がありますが、フルエタニティリングは、1周宝石が散りばめられているので、常に同じデザインで見ることが出来ます。一方、サイズ直しが出来ないデザインですので、婚約指輪や結婚指輪のように一生身に着けるリングとして選ばれる際は、大きめのサイズにしておくなど注意が必要です。製作の際は、全てのサイズ分の原型が必要になりますので、原型の製作コストが高くなります。また均等に石の間隔を一周揃えるので、高い技術と製作時間が必要になりますので、このような場合は、CAD製作が有効です。

【ハーフエタニティリングの特徴】

ハーフエタニティリングは、リングの半分にダイアが入っていないので、クルクル回るとデザインが見えなくなってしまいますが、サイズ直しが出来るため、結婚指輪や婚約指輪などでも人気のあるデザインです。ただし、ダイアモンドが沢山入っていて、通常は全て爪で留まっているので、例えばサイズを5号大きくするなど、あまり過度にサイズ直しをして負荷をかけますと、リングが変形する事で爪が緩みダイアが外れる可能性があったり、真円ではなく楕円形になりますので注意が必要です。一方、製作の面では、リングをサイズ直しして製作する事が可能ですので、フルエタニティに比べて少ない原型数で製作が可能なことや、そもそも宝石代や宝石を留めるコストがフルエタニティの半分で済みますので、安く製作できます。

パヴェリングの製作には、大きく分けて3種類の方法があります。

1. パヴェ留め

洋彫りという技法で、穴のあいていないリングに、ダイヤのレイアウトを決めて穴あけを行い、彫りながら留めていく技法です。長所としては
・ 数個の宝石を1つの爪で留めることにより、宝石の隙間を詰めてビッシリと並べることができます。
・ 技術の高い職人が行う事で、爪の形も綺麗で金属の輝きも非常に良い仕上がりにできます。
・ サイズに合わせて、原型をサイズ直ししてから穴をあけて製作するので、サイズが異なっても宝石のキャラット数をほぼ一定に保つことができます。
・ 数個の宝石を1つの爪で留めるため、数個の宝石の高さを同時に調整しなくてはいけませんが、天然の宝石は厳密には全く同じ形の宝石は1つとしてありませんので、綺麗に高さを揃えるのが難しく、1つ1つの宝石に合わせて石座の深さを調整しながらの作業になり、宝石を配置する穴と宝石に番号を振りながらの作業になるなど、膨大な作業時間と技術が求められるため、作業工賃が非常に高額になり量産品には向きません。
・ 宝石の間を詰めて留めるため、宝石の量が多く必要になり、素材のコストがかかります。

2. 彫り留めのパヴェ

宝石の周りの地金を彫り起こしながら留めて製作していく方法ですが、1つの宝石に対して3〜4本の爪で留めるため、石と石の間隔が本当のパヴェのようにひしめき合った感じにはならず、微妙にギッシリと敷き詰めた感じではなくなります。
・ 1つの宝石に対して3〜4本の爪で留めるため、宝石が外れにくく、石が外れても修理が容易です。
・ 宝石の隙間が開いても、アワ留めなど、金属を輝かせることでキラキラと全体が光った仕上げにできる事や、ダイアの大きさが多少不揃いでも、留める事が可能です。
・ 技術の高い職人が行う事で、爪の形も綺麗で金属の輝きも非常に良い仕上がりにできます。
・ サイズに合わせて、原型をサイズ直ししてから穴をあけて製作するので、サイズが異なっても宝石のキャラット数をほぼ一定に保つことができます。
・ 爪がそれぞれの宝石ごとに独立しているため、宝石の高さを揃える際は、1石づつ調整するため、数石同時に調整するパヴェ留めや爪留めのパヴェに比べると、作業は多少簡易に出来ます。
・ 宝石と宝石の隙間を多少あけられるので、宝石の量を減らし素材のコストを下げる事が出来ますが、半面、地金を彫りながら製作するため、作業時間がかかり、工賃は高くなります。

3.爪留めのパヴェ

これらは、あらかじめCADなどを使用して、宝石の間隔を均等にし、あらかじめ爪を付ける、穴をあけるなどのオリエンテーションを行い、そこに宝石を入れて爪を倒して留める方法で、パヴェ留め同様、少ない爪で多くの石を留めるように出来ます。メリットとして
・ あらかじめ宝石と宝石の間隔を決められ、爪の数も減らせるので、ビッシリと敷き詰めたように仕上げる事ができます。
・ 宝石のサイズや高さを選びながら作業するため、彫留めのパヴェと比べると、宝石選びの時間はかかります。
・ 原型に爪がついているので、キャスト後に爪を磨いた際に、わずかに爪の形が崩れます。また爪の根元などは磨けない(作業時間がかかりコストが上がるうえに、根元だけ細くなる可能性がある)ので、爪の根元が見えるデザインの場合は、白ぼけた感じに仕上がる場合があります。
・ あらかじめ爪を立てるので、原型をサイズ直しして製作すると石の隙間の距離が変わるため、石の大きさをサイズごとに調整する必要がありますので、サイズごとに総キャラット数がわずかに変わります。
・ 宝石の間を詰めて留めるため、宝石の量が多く必要になり、素材コストは高くなりますが、パヴェ留めや彫留めに比べて彫る必要がないことから、技術的に容易な上、作業時間も短時間で済むため、加工賃が安く上がります。
・ トータル的に、製作時間やコストを考えますと、最も量産向きの方法です。

シルバーアクセサリー/デザイン・原形制作・鋳造・研磨

info@wagokoro.co.jp
TEL 03-5785-3331/FAX 03-5785-0559
お問合せ/見積
ウェブカタログ